軍港の防波堤で 漂う電波を拾う 暗号のような会話が 夜の空を泳いでる 誰の言葉でもない 誰の想いでもない それなのに胸の奥が 微かに震えてる 走水緑地の先で アンテナが揺れている 未来からの伝言か 過去からのメッセージ どちらにも届かない 私の周波数 観音崎の灯台 明滅の間に見える 違う世界の光が モールス信号みたい 受信機の針が指す 未知の座標の中で 私だけが解読する この街の周波数 錨を降ろした船が 羅針盤を閉じている 行き先のない私も ここで眠りについて 明日という周波数 探してみようかな 電波塔の向こうで 新しい暗号が生まれる 私もその一つになって 空を漂いたい
