千代女の里 灯りとり 句碑に映える 夜の雨 石川橋から 見下ろせば 千百年の 記憶たち 言の葉結ぶ 糸のよう 綴られてゆく 今日の詩 松任グリーンパーク 噴水が 夜を彩って 眠るころ 誰かの足音 追いかけて 影を連れ去る 風の音 松任海浜公園 波打ち際 白砂の道 一人占め 潮騒の声に 耳すまし 明日を占う 貝殻を 拾っては また 置いてゆく 答えは風に 散らばって 街灯の列が 点いてく 帰り道には まだ早い 肩に乗せてる バッグから 詩集がこぼす ため息を 句会の灯りが 消えてゆく 今宵の想い 閉じ込めて また新しい 私へと 歩み始める 夜の中