のと鉄道駅 ホームでは 誰もいないの この時間 レールに映った 星明かり 遠い街まで 続いてる 今は動かぬ 針の音 待合室から こぼれ出す 県民の森に 迷い込み 木漏れ月さえも 見えない夜 小枝を伝う 露の玉 こころの中を 映してる 前波海岸 岬から 漁り火が見える 水平線 揺れる明かりに 誘われて あてもなく歩く 砂浜を 波に洗われ 消えてゆく 足跡だけが 物語る 山葵田の畦 水音が 眠れぬ夜をば 慰めて 蛙の声にも 耳すまし 時を忘れて 佇んだ 寄せては返す 潮騒に 想いを乗せて 流してく 明日は違う 私でも 今は夜風に 身を任せ