川平湾の 夕暮れは サンゴが織りなす レースのよう 誰かの想いを 包み込み 波に溶かして 流してく まだ見ぬ明日へ 続いてく 八重山の歌 口ずさみ 玉取崎の 灯台で 月が照らした マングローブ 南十字星に 導かれ やさしい風が 吹き抜けて 米原のヤシ林で 木漏れ日集めた 白い砂 誰も気づかぬ 調べ浮かび 風に乗っては 運ばれる 島が奏でる 子守唄 そっと心を 包み込む 石垣大堀の 石垣に 時が刻んだ 記憶たち 珊瑚の欠片 重なって 今も確かに 残されて 宵待ち島の 静けさに 心が聴いた うたごえは ユーヌヌチムイ(世果報)の種 明日も優しく 芽吹いてく