部屋の隅で光がふくらむ スマホの明かりと朝が混じる 眠れなかった夜の続き 昨日の言葉がまだざわつく 時計の針 見つめてたって なにも変わらない 知ってるけど 考えすぎてまた立ち止まる 「それでも」って声が遠くにした 誰かの記憶になりたくて わかりやすい君にすがってた すりきれた声 とぎれた想い 通知の海に消えていった 冷めた缶コーヒー 深夜のコンビニ ぬるい空気だけが救い 「よくやってるよ」って誰かが言う そんな幻にしがみついてた ビルの窓に映る自分 小さくてなんか泣きたくなった でも名前もないこんな夜にも 確かな鼓動だけ鳴っていた 誰かの正解になれなくて 無理して笑うの もうやめた 「だれか」じゃなくて君の隣で ただの自分でいれたなら 流れる通知 飲み込む孤独 誰の視線も僕じゃなかった でもね「それでも」って思えた日が 少しだけ胸をあたためた 僕の形は まだ不確かで でも消えないものもあると思った 誰かのなにかに なれなくても この手のぬくもりは本当で 抜け殻みたいな 夜を越えても 胸の奥で生きてる音がする 特別じゃなくて それでもいい 名前のないまま ここにいる