風(に)耳を澄ませ 悪い水を飲む やつす 声を抑えて 日々 雲を縒る 跳ねる指がさらった海 忘れようとする 僕(は)息を殺して ただ船を待つ 浮かべない 星 沈む海の中で歌う君が見られたら、 僕は 何時かも何処かも忘れて、 うつつからとび出して 君は同じように消えてしまうから からめた指・息づかい・髪のにおい さらう風に憶えた夢が散る 朝が遅くなった花を枯らすから 静かな海 窓辺に僕はひとり 触れない みなそこには 君がいる?? 同じように溶けてしまうけど 青い花瓶 影 まだ君の気配 もう一度 見つめたその瞳 夜はどうしても消えてしまうから さざなみ まだ煌めき 思い出せる いつも君がいる