足跡シンフォニー、未完成の僕ら

歌詞

擦り切れたスニーカーと 片方だけの手袋 僕を構成するものは ガラクタみたいなものばかりだ 見上げた空の青さにさえ 嫉妬してしまうような 歪んだ心を持て余して 今日も夜になった 誰かの正解をなぞるだけのテスト 用紙みたいな毎日 100点じゃない自分には 価値がないと信じ込んでいた 間違いだらけの答案用紙を くしゃくしゃに丸めて 心のゴミ箱に投げ捨てて、 蓋をしたんだ だけど聞こえたんだ 捨てたはずの心の奥から 「まだここにいるよ」って か細い声がした 失くしたと思っていた パズルのピースは 最初からこの胸の ポケットにあったんだ 不揃いな足跡で描く僕だけの地上絵 誰にも真似できない歪な線こそが 美しいと知ったんだ 完璧じゃない僕が歌う 不完全なこの歌を 「それが君だよ」 と世界が抱きしめてくれた気がした もう迷わない このままで、前へ 立ち止まって振り返れば 涙の轍が光っていた 無駄な一歩なんて、 どこにもなかったんだな 夜風が頬を撫でて、 溜め息を攫っていった 擦り切れたスニーカーは 僕が歩いた道の証 片方だけの手袋は いつか誰かと繋ぐためのものかもな 見上げた空の星の一つ 一つに物語があるように 僕のこのガラクタにも、 きっと意味があるんだ Yeah, Check one two. 誰かと比べてまた自己嫌悪 スペック不足のエラーメッセージが 脳内ループ でもちょっと待てよ? そもそも同じOSじゃないだろ 僕には僕だけのアプリがある オリジナルのプログラム アップデートを繰り返して バグさえも愛して 自分だけのバージョンでこの世界に 挑むのさ 君が笑ったんだ 「不器用なとこが好きだよ」って そのたった一言が呪いを解いていく バラバラだった心のピースが 一つになって 確かな温もりと形を取り戻していく 君と僕の足跡が奏でる 二重奏（デュエット）の シンフォニー 違う歩幅で違う景色を 見てきたからこんなに美しいんだ 完璧じゃない僕らが創る 不完全なこの未来を 「それが希望だよ」 と夜明けの光が照らしてくれた もう怖くない 手を繋いで、前へ 失うことを恐れて、 何も手にできなかった でも君が教えてくれたんだ「大切」 の意味を 壊れやすいからこそ、 抱きしめるんだろう 誰かの正解は 僕にとっての不正解かもしれない それでもいい、 僕が僕だけの答えを見つける 旅だから 間違いだらけの答案用紙を 広げてみる そこに書かれていたのは、 僕が生きてきた証そのものだった Aight. 羅針盤が指すのはいつだって 自分の心の真ん中 他人の地図はもう破り捨てたんだ 雨のち晴れじゃなくて、 雨だからこそ見える虹がある 泥だらけの足で踏み出す 一歩の神聖さ 教科書には載ってない生きる術を この体で、この心で、 証明していくんだ ほら聞こえるだろう? 僕らの鼓動が重なって鳴り響く 新しい世界のファンファーレが 夜の闇が終わりを告げて、 地平線が白んでいく 僕らの物語は、ここから始まる 僕らが鳴らす心臓の音、 それが命のアンサンブル それぞれの音色が響き合って 世界という音楽になるんだ 完璧じゃない僕らが愛す 不完全なこの世界を 「それが全てだよ」 と青空が丸ごと肯定してくれた もう大丈夫 僕らだけの明日へ