鬼さんこちら、手の鳴る方へ 繋いだ手と手 夕焼けこやけ つくつくぼうし 約束の場所 汗を拭って駆けた坂道 むぎわらぼうし ラムネを二つ 風に吹かれて目を閉じる 階段の上 二人並んで 景色を焼き付けた 大人になんてなりたくなかった このままずっとはしゃいでたかった ほとりに咲いた花の名前を キミは尋ねた 小さな声で 落ち葉が舞ってすり抜けながら 夏の終わりを告げていた そして僕等は忘れてゆくよ 花の名前も あの日の事も 大人になんてなりたくなかった このままずっとはしゃいでたかった キミの姿が見えなくなってく あんなに傍で笑っていたのに 手を振りながら何か言ってたよ 声はもう届かなかったけど 「ずっとずっと一緒だよ」って 確かにそう言ったんだ 大人になんてなりたくなかった キミの姿が見えなくなってく 鬼さんこちら、手の鳴る方へ 繋いだ手と手 夕焼けこやけ