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夜風ステレオ

Track byAcre

2,338
0
  • 2025.08.26
  • 6:23
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歌詞

夕立の匂いが消えて街がきらりと 乾いていく プールサイドの波紋が昨日の輪郭を 小さく揺らす 風に揺れるポスターの角がまだ見ぬ 夜を急かす 透明なギターが 遠い海鳴りみたいに胸で響く 信号待ちの横顔にネオンの色が薄く 滲む スニーカーの踵で刻む拍が鼓動と 静かに同期 飲みかけのサイダーは空を反射して 深く青い 言えない言葉は 缶のプルタブみたいに硬いままだ 置き忘れた後悔へ小さな鍵を カチリとかける 触れた指先の温度で現在地を 確かに確かめる 夕映えのホームが背中をそっと 押してくれる 迷子のままで進む 勇気をためらわずに選ぶ 走れ、 踏切の合図より速く呼吸を重ねて ほどけた想いは空へと大きな弧を 描いていく 未完成の地図だって君となら 遠くまで行ける 夜風のステレオで心のスピーカーが 鳴る バス停のベンチで時間が少し 柔らかく緩む 夢の続きは案外すぐそばで 手招きして笑う ポケットの砂粒が今日という 証拠に変わる 目印は君の笑い声だけ、 それで迷わない 路地の向こうから鳴るハイハットが 夜を誘う 看板の隙間を縫って 丸い月がゆっくり上がる 追い越していく自転車の尾が細く 光の線を引く ため息より軽いステップで舗道を 滑っていく プレイ押す瞬間、 景色は一気にアスペクト拡張 ノスタルジア燃料、 速度は常時アップデート 記憶のフレームを塗り替え、 彩度を大胆に追加 迷いはスキップ、 今という瞬間をフルで録音 電線の向こうで星が初めての合図を 瞬かす なくしたピースは胸ポケットの底で 見つかる 目が合っただけで行くべき方向が 定まって 重なる影の場所まで躊躇なく走り 出す トンネル抜けた先で街の明かりが 近づいてくる 乾いた風が背中を押して髪の先まで 跳ねる 明日を好きになる準備ならもう 整っている 夜風のステレオで心のスピーカーが 鳴る 交差点が青へ変わる一瞬の張り 詰めた静けさ 匂いだけ残る夏が胸の奥をやさしく 撫でる サヨナラより強いハローを ポケットへしまう 呼び合う 影がここでひとつの輪になっていく ベランダの影が伸びて午後は浅く 透明に傾く バスケットのリング越しに見上げた 空は高い 掌の汗が少しだけ冷えて鼓動が 澄んでいく 目を閉じれば足音だけが 未来の方向を指す 画面のノイズはフェード、 感情は今ハイレゾ化 文字にできない温度をビートへ 変換し送信 白黒の情景に今、 色相を一段ずつ追加する リプレイじゃない、 常に現在進行形の私たち 線路沿いの風鈴が道標になって夜を 導く ふたりの呼吸が同じテンポで 滑らかに刻む なくしものはここに在ったとやっと 気づける 恐れより先に足が自然と前へ動き 出す 駅前の灯りが滲む前にこの角を駆け 抜けよう 笑い声の軌道が夜空の端を 斜めに横切っていく 続きを選ぶ勇気ひとつで世界は少し 変わる 夜風のステレオで心のスピーカーが 鳴る

このアルバムの収録曲

  • 1.夜風ステレオ
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