小さな火種

歌詞

公園のベンチに落ちる午後の影が 伸びる 古い地図が風にめくれる音 君の笑顔が池の水面に触れて 小さな波紋がさらなる季節を呼ぶ 僕は無造作にポケットの中の星を 数える 商店街のアーケードを二人で歩けば 看板の光が手のひらに落ちる 君の靴音がリズムを作り 僕の心拍がそれに寄り添う 時間はゆっくりと僕らを祝福する ためらいは紙飛行機の重さほど 投げれば空が受け止めるだけ 一瞬の勇気が道の色を変える 歓びは小さな火種のように 僕らの胸で静かに灯る 君の笑いがその火を風から守るとき 光はもっと遠くへ届く 明日を迎える指先はいつも少し 震えているけれど 古い橋の欄干に刻まれた名前は 夕日に溶けていく 思い出は波にさらわれても また次の朝に戻ってくる 夜空に浮かぶ飛行機雲を二人で 追いかける 線は未来へと続く 君が差し出す言葉は 羽毛みたいに軽くて重い 僕はそれを受け止める 世界は少しだけ豊かになる 言葉は滑り台のようにすべり落ちる 笑い声はそれを追いかける 思い出は透明な箱の中で踊り続ける 外から見ると光る小物みたいだ 僕らはその箱をそっと開けてみる 朝日が窓を叩くとき ためらいは小さな泡になって消える 一歩が未来のドアを軽く押す 音がする 歓びは小さな火種のように 僕らの胸で静かに灯る 君の手が僕の肩を撫でるとき 世界はまた息を吹き返す 声の端が歌になって 夜を溶かしていく 通りの角に置き忘れられた傘がある 雨の記憶を抱えたまま その傘が誰かを守る日を 想像するだけで心が満ちる 夕食の匂いが階段を昇る 家々の窓が一つずつ灯る 君が台所で歌った小さなメロディが 僕の糧になる 僕らは日々を少しずつ積み上げる リズムは鍋の蓋を叩く音から生まれ 言葉はテーブルの上で踊る 小さな会話が大きな景色を作る 僕らはそれを大切にする 声は日常を祝祭に変える 夜の最後の灯が消える前に ためらいはそっと畳まれる 一歩ごとに景色は柔らかくなる 歓びは小さな火種のように 僕らの胸で静かに灯る 君の笑いがその火を風から守るとき 光はもっと遠くへ届く 明日を迎える指先はいつも少し 震えているけれど