北原白秋の生家で 月が描いた 掛け軸に 誰も気づかない 詩が浮かぶ 言葉にならない この気持ち 水面に映る 私には まだ見ぬ何かが 宿ってる 沖端水天宮 提灯揺れる 境内で 誰かの祈りに 重なって 私も手を合わせてみる 堀割の街を 漂えば どの水路だって 繋がってて 行き先なんて 決めないまま 流れに身を任せてみる 完璧な地図なんて いらない それぞれの道 選べばいい うなぎの寝床 迷路でも 私だけの道 見つかる 御花の庭園で 蓮の葉が集めた 露のしずくは 今こぼれて 静寂の中で 目覚めてく 新しい朝を 待つように 私も変わり始めてる 水郷の街が 教えてる 回り道でも それもいい 曲がりくねった この道に 答えは隠れてる 川下りの舟みたいに ゆっくり進む それがいい 水面(みなも)に映った この想い いつか形になる
