Track by夜散歩娘
碓氷峠の トンネル跡に 時を刻んだ 煤の匂い 石造りアーチ ランプの影が 揺れる度ごと 過去を呼ぶ 鷹巣山の 松風越しに 蒸気機関の 音が残る 安中公園 松の木の下 懐かしい夢が こぼれ落ちては 光になる レンガの壁に 苔むす夜は 星屑の粒 数え歩く 踏切の音が かすかに響き 忘れられない リズムを刻む 碓氷川沿い 遊歩道には 錆びたレールが 月を集めて 銀の軌跡を 描いている 安中公園 松の木の下 懐かしい夢が こぼれ落ちては 光になる 鉄路が紡ぐ 物語には 明日への道が 眠っている