Track by夜散歩娘
府中通りの 石畳濡らす 夜露の中を すり足で歩く 舞台衣装が しまわれた後の 常府祭の 余韻だけ 恋瀬川から 立ち昇る霧が 石の細道 包み込んで 舟塚山の 木々のざわめきが 遠い時代の 物語りだけを 囁いてる 提灯の影 つま先立ちで 八坂神社の 石段を上る 百年前の 祈りの声が 今宵も石に しみ込んで 商家の格子 月の光が 斜めに落ちて 碁盤の目のよう 過去と現在 交差してる 舟塚山の 木々のざわめきが 遠い時代の 物語りだけを 囁いてる 石の街には 歴史が眠る 夜風が解く 千年の夢