瞼透ける痛む赤を 垂れた枝に分け与えて 額滲む汗をぬぐい 買ったばかりのサンダルでゆく 真上で蓋をされたような暗い昼に 向こうの山の上に月が浮かんで 取り戻すことなど 出来ないと知ってた 新しい日焼けに染みる顔を笑って 首を撫でるぬるい風で 濡れた髪を搔き上げてる いつまでも覚えている 訳じゃないけどだけどそれでも さらさらと話すように 風に揺られては その先は思うより ずっと上に向かって 取り残されないように 出来るだけ前に いつまでも途絶えぬ うたに拍を取りましょう 終わりが見えても今日は目を瞑って 忘れてしまってもいい程に夢をみる 瞼透ける痛む赤を 垂れた枝に分け与えて