カラリ音を立て 飲み干したウイスキー ”あっけないもんだね…” 貴方 寂しそうに微笑った ”惨めな男の泣き言を 聞いておくれ”と 行きずりの私とグラス交わした ~信じていた 心から でも信じてもらえず 誤解を解く鍵も無く 足掻くほど失って~ 愛し合っていたって 疑う余地もないくらい 全部捧げて この身は君のものだから 何度 目合って 何度も確かめ合ったのにと 噛み締めるように 貴方 ずっと 震え 語る 愛、蘇り 涙ぐむ 吸い殻の山と うつろな瞳 うなだれる貴方 ぽつり そっと 呟いた ”彼女の言う 襟元の紅も香るハンカチも 知らないと叫んでも 時は戻らなかった” 愛し合っていたって すれ違い迷ってしまうなら 全部捧げて 爪の先まで信じるわ そんなに堪えて 私なら受け止めるのにと 慰めるように 少しでも和らぐように 愛、一輪の 涙伝う ~信じていた だからこそ 信じてほしかったでしょう 憶えない証拠より 心だけ寄り添って~ 信じて どうして 涙流すその横顔 いつもそうやって ここで飲む無防備な横顔 涙拭いてと貴方に差し出した ハンカチ 良い香りでしょう 心安らぐ香りでしょう? これ以上は 気づかれてしまわないように 今日は新しい色の紅を引いてきたわ 枯れた愛情をアルコールで補うなら 泣き顔の可愛い彼女といた家へ 送るわ 愛、惚れ込んで 恋い慕う