スネオのようなシルエット ネズミ男のその面影 鏡の中で ひとりつぶやく 「今日もイケてる、 俺はまだイケる」 ブランドまとうその背中 誇りか、それとも虚勢か デイケアの廊下 ゆらり歩けば 誰もが避ける その香りと声 嘉一郎、嘉一郎 オラつくことで隠した寂しさ 「ねえ、俺のセフレにならない?」 響くその言葉は誰も笑えない 君は誰を 見つめてるの? 無邪気に笑う娘さん 声をかければ 顔をしかめる 「もうやめてください」その一言 胸の奥 どこかチクリとしたかい? 彼氏持ちにも手を伸ばし 「運命だろ?」と笑ってみせる でも誰も 手を伸ばさない 触れたくないのは その心なのさ 嘉一郎、嘉一郎 愛されたいと叫ぶその背中 「ねえ、俺のセフレにならない?」 冗談のフリした 孤独のしるし 誰も気づかぬ 涙の跡 きっと君は どこかで信じてる 誰かが 君を笑わずに 見てくれる そんな日が 来ると 信じてる 嘉一郎、嘉一郎 今日もまたオラついて歩くけど 心の奥で 誰よりも 愛を探していることを 誰か 気づいてあげて スネオヘアに ネズミの笑みで 嘉一郎は 今日も夢を見る