私には友達が多い いつも誰かと笑い合ってる だから寂しくなんかないって 口癖みたいに 何度も唱えてきたけど その声が まるで他人の声みたいに 耳の奥で 空に溶けていく 私には恋人がいる ちゃんと 「好きだよ」って言ってくれる人 一緒に歩いてくれる人がいるのに 手を繋ごうと伸ばした手を そっと ほどかれたとき 私の心は どこへ行ったんだろうって思った ねえ 手って 何のためにあるんだろう 誰かと温度を 分け合うためじゃないの? ただ すれ違わないように 確かめたかっただけなのに そんな願いも わがままだったのかな 私には友達が多い 恋人もいる だから私は満たされてる そう思えたら楽なのに 心の中に 小さな空洞がある それを誰かで埋めようとして 誰かに愛されようとして 愛するふりばかり 上手くなった ファイト って誰かに言ってほしかった でも この声がかすれても 今は自分にしか言えないみたい 「立てるよ」って 「まだ歩けるよ」って たとえ今日 手を握ってくれる人がいなくても 私は信じてる 今度の人は 私が手を伸ばしたら ちゃんと ぎゅっと握り返してくれる その日が来るまで 一人でも大丈夫って 何度も泣いて 何度も立って 私の両手は まだここにあるから ファイト 一人になるのは怖いけど ファイト それでも 誰かと繋がることを 諦めたくないから