暗闇が程、心地よい 朝焼けを待つ薄明 また夜が終わる 埃を飲み込んで吐きそうな 誰も知らない始まり 紺色のスカート 朝靄と白い月 薄陽射す渡り廊下 響いてくる変イ長調 包まれて ここからどこへ行くの? 壊れそうな夢を見た 想うなら離れて 遠くにいて このまま何も知らないで 優しい瞳憶えたままがいい 解けたままの靴紐は 絡まる前に汚れて まだ夜は明けない 鳥籠の中の碧い瞳が ずっとわたしを見つめてる 覚束無い心音 前髪に揺れる留め具 掬い上げた左脚 大切にしてた宝物 気づいてた わたしはどこへも行けない 固く扉鎖されて 想えば離れて 消えてしまう 儚い御伽噺より 結んだ昨日 失いたくないの ここからどこへ行ける? 刹那の時さえ永遠で さよなら、伝えて この想いを 褪せない、たった一片の 変わらぬ心隠したままで 願った先に待っている 幸福を今、その手に返すから