海洋散骨、水面に揺れる弔いの詩 オペラグラス越しに 受け取った預かり物 砂上の一雫すら蹉躓に及ばないな 等しく慈しむ漣に溺れて 心音で探し続けているから 窓の音が聴こえなくて 冷たいばかりだ 空が夜光虫、星のない銀河系 深海のアスファルトに 呼吸困難な俺が笑っている! 遺灰が、誰のか知らん遺灰が 雨のごとく綺麗で でも服が濡れるのは嫌だったんだ この夜が明けなくてもいい この夜でサヨナラでもいいから 光を、言葉を断つ光を 雨のごとく光を 眩いほど光を… 鋼鉄の造形物を 泳ぐ泳ぐ怪魚の列に 逆らって奏でるスノーアルジー ここはお前が癒せる場所じゃないぜ 夜空に落とした 人肌程度の温もりを掻き集めて 凌ぐ空腹と怒りと 溢れんばかりの思慮 快晴の中だと苦し 感情の螺旋が飲みきれなくて 今日も身体中、海水で錆び果てて 動かない胸の内で優柔不断な夢を 追いかけている! 遺灰が、誰のか知らん遺灰が 雨のごとく綺麗で でも服が濡れるのは嫌だったんだ この夜が明けなくてもいい この夜でサヨナラでもいいから 光を、言葉を断つ光を 雨のごとく光を 眩いほど光を…