風を追い越して足音を巻き込んで 転がっていく坂道 こぼしたくなくて耳を澄ませたって 何度だって空回り どこまでさまよったのだろうか 振り返った先で 葉末は弧を描いて 時間を教えていただろう 僕は少し泣いて目隠しのように 陽は散っていった 思いは溢れるのに この隙間を埋めるのに ちょうどいい歌はない 途方に暮れさせた空を染める色は 誰がために咲く花か 僕らは近づきすぎていた 見つめあえないほど わけなくゆらめいて ささくれだった心も いつのまにか凪いで 君の言葉の意味を知るんだ むすんで この思いがどうか 君には届きませんように ひらいて 月が眠る前に 明日にはもうできない わかってたんだきっと