月の下に置き去りにされた重機や 誰も歩かないアスファルト 吹き溜まった竹林を 私の心として立ち 返るべきなのでしょうか それとは関係なく歩いていく 月の光の影が 私を置いて 私が吸っている虫の音があなたが 吐いた息と 混じり合わない場所を 目指していきます どんどん冷たくなっていく 溶けていく 歌の中消えてく冷えた身体の意味 青色の夜の中聞こえてくる 月の光の方にむしろ親しみを 感じていました 情動を適切な社会性として 生成することに失敗しました 肯定することができずにずっと押し 黙っていました もしも私がここにいる意味が 生まれた 日に繋がるものだけだったとしたら 私の痛みに 一切の価値はないのでしょう それでも声も出さずじっと 歌えばそれは 私が気付かれずに行える 唯一の暴力だったから 醒めていく 歌に流れていく透ける身体の意味 いつも分からなかった ここで与えられた生活という正義 昏いライトが 僕の虚だけずっと照らしていく 出会った深い夜は僕の陰 捻れた内省 見て笑み浮かべる/ (でもすぐに祈ってしまう) いつかの気が触れたような静寂 湿気った血液 ずっと居るんだよ 聴かれた思考 僕は僕が仕掛けた 盗聴器の気配に寄りかかって 一人の部屋 群がる夜を過ごす / 痛みが温かさにすり替わる前の 消えたはずの歌を探し回る幽霊 深い痣に月がしんしんと脳を 降らせる 暗い夜 糖分 無軌道な思考 狭い道 冷めた指 いつか狂気から見た僕が こっちを振り返って 壁に掛けた (僕を繰り返して→A) 腐ったライト全部付けたら 逃げてた悪夢帰ってくるかな 消したい意味と懐かしい草の匂い (A→腐敗を避けたって 最初に見た光景は焼き付いて→B) 汽水域へと続く 腐った空が白く導く 跡へと逃げる言葉の数と それを食べて咲く花の色の記憶が 脳に入り込む ↓(B→深く沈んだ朝だって 解くことは出来なかった 記憶が→C) ↓ 日常に浮遊する感覚 誰かが扉の外にずっといました アクセスを 拒否するためだけに曖昧さを保持し 続けるその実固まった言葉 よりもずっと鮮明に 気配が通り過ぎる庭を築き 続けてきました その正体を私はずっと 知ることがないのでしょうか でもそれが求め 続けていたものだったから 大丈夫になる日をずっと待っている 星雲の輝きが夜を祈りで汚染した時 私たちはそれを禍々しいと 感じながらも それでも夜の一部であり 手の出せない外部であることを 理解していたと思います あなたは屈託なく笑いながら 一摘みの星を掻っ捌いてあら 汁をご馳走してくれました 白く濁っているのが光を拡散して 美しかった 感傷に浸っている暇はありません 潜りながら 息をしなくてはなりません 私たちは鉄粉の匂いを 吸い込みながら ぶつかり削り合う光の中へ飛び込み それらを純粋さの定義の中に取り 込まなくてはなりません =僕を繰り返して腐敗を避けたって 最初に見た光景は焼きついて 深く沈んだ朝だって 解くことはできなかった記憶が C→過去を超過することを居直る 光は 幻視する/あなた 黒い大地に立つことをあえて 混乱する