波形が耳を澄まして聞いている、 わたしの声でできた言葉のトルソー 泳ぎも歌いもしない魚の夢と、 わたしのアイデアに宿る フォトレジスト その意味でさえも貫くよう どんなデータの中にも馴染ませる 術はないのでしょう そういった密かな浮力で数 フィートだけ朝を進めて 制御盤が祈りをざわつかせて 体に加速度がついたまま 脈拍でさえもアウフタクト カセットテープの切れ端、 溢れたお手軽な日々 長い針みたいなきらめきへと、 ぼやけたあわいで繋がった安全な 今だけは、 青ざめた光を放つ虹が頬で燃えた 不安定な天秤の正確な映像と、 日誌の文字とを見比べ、 ラベンダーは、 どのガラスを 透かしてみたところでいつまでも 無表情だ 樹氷のような細いまなざし、掠れ、 別れた矢印 目の前が揺らぐフラグ、ブラフ、 クラック ちょうど輪郭は似てるかもね。 あの思い出と似てるかもね。 部屋をあとにした小さな 悲しみだけのポートフォリオ ちょうど思い出と似てるかもね。 あの思い出と似てるかもね、、 柔らかな、 瞼の裏側で見た色に名前を 星を揺さぶって散らした夜と 同じのを一つ選んで じゃあね、ベルトランをごらん 1秒だって置き換える 必要はないのでしょう どんな次元であっても切り離して、 溶け合って 遠くに消えていく「綺麗だね」 とまだ思い出せる自動現象 全てにふさわしい未来でさえも、 ぼやけたあわいで繋がる トークバック まばたきより速く打ち明けて、 静かにまたたき、 まるで時計のようなデリカシー いつでも耳を澄まして聞いていて、 わたしの声でできた言葉のトルソー