冷えた硝子ごしに脈を打つ 夜ごとの街 ゆらぎ ランプの煙の下 月に髪透きとおってゆく 吐いた息は空の彼方 暗闇を呪うより火を灯して 夜明け前のやぶれたポケットから ひとすじの流星が地に帰る朝 花だんの匂いがした 誰かの寝言を拾い集めて 芽を伸ばすけものみち 囁きかける 燻る夢の途中 知らない露店 ぽつり、光っている こぼれた夜露 土のほころび しめった芝を食む木馬 濡れる瞼 木々が覆い隠した 融合 集っていく 巨大化するファミリア 天上 駆けていく ひとかたまりに 西へ東へ 朝を探している さよならを数えて また始めよう きっと僕らは 偶然のパルス (また会う日まで ここでおやすみ) 辿り着く明日で また始めよう きっとこのまま 生まれ変わるんだ (流れるままに 溶けあうままに) 星の近くで 孤独を飲み干し 夜の余白に 小さく息をした