耳を澄ませばさざめく 波と風と語らう "君は何処から来て 何処へ行くの?" 花売りの逃走劇 退屈な日常から 約束の嶌へと 視界良好 帆を張り、風を受け、 波と溶け合ってく 幼き日を辿るように 幾度も夏を重ねる度に 色褪せていく心に反射しては 何故 思い出だけ輝きを 増すのだろう 今こそ別れを告げる旅路 過去は澱になって道阻む undertow 未来に怯える僕はいない 明日への櫂はこの手に 嶌を歩めばささやく 雲と鳥は語らう "種を届けるには遅すぎた" と 錆びついた湊を背に 日常へ帰る途 甦る記憶は 視界不明瞭 手を引く誰かと重なる いつもの声 荷馬車に乗せ 花を運ぶ 幾度も夏を重ねる度に... 幾度も夏を重ねた果てに 日々に隠れていた 夏の落とし物を 拾い上げた君と一緒なら 今 夏を奏でる限り 花売りは往く 灯台の下を照らして 大切な物はいつも近くにある 今更 枯らさないと誓うよ 太陽より眩しい 笑ったその花を 共に携え 街へと行こう 明日への解はこの手に