母なる海の惑星 揺蕩う水を横目に 見上げる晴天の彼方 君のいる孤高の宇宙 君は何時も独りで抱え込むから 今 大気圏を突破して 太陽系から遥か数光年の宙 途次 見える暗黒のブラックホール 君は今何処の星を眺めているだろう 想い馳せる 常套句すら憚る金のレコード カッシーニの輪は今日も 晴れやしないかい 待ち受けるバルジの 輝きに訊いてみよう 僕は彷徨うボイジャー 輝く恒星の放つ 風を受け進んでも 宇宙は有限を唾棄して 君との距離を嘲笑に付す 焦がる恋は忍ぶれどただ等速で 良いさ 大義なんて放っといて 太陽系から遥か数光年の宙 途次 呟く各国語の言葉 君に今 受け取って欲しい言葉があるよ 放浪の果に 太陽系から遥か数光年の宙 途次届いた差出人不明信号 「孤独に耐える毎日も いつか終わりが来るよ」 待っていて Ad astra per aspera! 困難の向こうへ 次第に晴れ渡りゆく オールトの雲を突き抜けて この想いを君にきっと届けるよ 僕は彷徨うボイジャー