見上げた青、広がる空。 隣で笑う君に、 見えない雲を言い当てて手を 引いた。 もう平気、大丈夫。 穏やかな道を君連れて、 何度でもゆくの。 触れた指、伝わった鼓動を信じ。 巻き戻した時計の針。 夢から覚め、かえるように。 君が好きな花の名前、 望み叶うひとつの道。 悔やまないための正解(こたえ)、 選び取っていける。 星覆う雲、静かな雨。 後悔のない街で、 冷めた望みを呟いて目を閉じた。 もう一度、大丈夫。 ハッピーエンドへ、君、私、 辿り着けるから。 触れた手を手放さないように握り。 水面は凪いで、私の心映した。 鈍く沈んでいた熱情。 足元に咲く、忘れかけていた思い出 ”君がどうして好きか”を 進んでいく時計の針。 夢から覚めかえるように。 ”私” になってきた軌跡、 脈動する心の歌。 戻れない。 繋いだ指、さよなら、手放した―― これでいい。これでいいの。 また、明日へ。