まるでビターチョコレート 夜更けの指が彷徨う 乾いた唇の記憶へ 割れた眠りの奥に あなたの熱がまだ残る 名前じゃ足りない距離 孤独が蜜のように滲む ただひとくち、溶けたあなた 嘘でもいい、もう一度 まるでビターチョコレート 甘くなくて でも癖になる まるでビターチョコレート 口に含めるだけで溶けていく その苦さで わたしを確かめて 音もなく夜が降る 未練を包む銀紙 誰にも見せない想いを そっと、舌の上に置いた 緩い言葉を避けて 影ばかり追ってしまう 優しさより痛みで あなたを信じていたい 正しさなんて退屈 曖昧こそが恋の輪郭 忘れられないのは 傷より、その後の味 まるでビターチョコレート 甘くなくて でも癖になる まるでビターチョコレート 口に含めるだけで溶けていく その苦さで わたしを確かめて