ひどく折り曲げたつばの内 日差しを避けた 野原の下に眠る陶器はまだ光る様 はじめからなかったように佇んで それはにこやかで この野にも私にも 思い出の木から飛び出し 力の限り書き殴る 大きな矢印をもうひとつ 太陽の術、知らせ このまま葉を枯らすのならば 踊りも忘れてしまう 肥沃な稲らが吹き荒れたら すぐに皆、消えてしまう 気がつけば日が暮れて 帰りの知らせは届かなくなる 階段の下、寝息に怯えている あいつは僕らが 降りてくることを忘れている あの時、共に出かけたこと 必ず覚えているはず 思い残すことなく登るぞ 思い出の木よ また蘇ろ 百舌鳥が一会から逸れたとしても いつまでも側で広く隠せ 古い苔、剥がれ始めて お腹の底から祈り捧げて 汚れた毛布を引っこ抜いて あなたを肩に乗せ目を合わせて