生と死の間 抜け出した殻 居場所をなくして 意思を持たずに立ち尽くす黒影 あなたなのでしょう? 意識の名残 想い残す場所 人の元へ現れ いつか薄れ消えゆく 儚い陽炎のように 潮は引き月は欠け 時が満ち人は消え 遺したい想い忘れ揺らめく 理解する時待たぬ歯車 軋み回り続けて 選ぶこと許されず 濡れた羽抱きしめた 飛び立つ時迫られ 飛べはしない 破られた羽かかえたまま底へ 突き落とされて だんだん迫りくる死の気配 生まれ落ちた瞬間から 破れた羽根で落ちた泥の中 産声上げ 擦れては剥がれ落ちる 鱗粉を気に留めず 汚されゆく羽庇い抗う 逸れた道自らが選ぶ道這い 自由にしがみつく 何が正しいのかも わからずに進む道 飛べない羽かかえ沈む泥の中 這い進むどこまでも もどることなく 殻をなくして