白雪に重ねるは 薄紅色の花よ 静寂にせぐる言の葉は 餞として 何時かは消えて無くなるのでしょう 時に委ねたなら、然れど ぽたり… ぽたり… 歪む現 「もう…眠れ眠れ…」 透明色の夜を貫く心の臓の叫び 「唄う」か…? 「うたう」か…? 嗚呼…誰が為に奏で掻き鳴らす? 追憶は甘い 熟れて爛れる程に 白銀に煌くは 薄氷の儚さよ 燃えるは刹那 逆巻けば 死もまた刹那 何時までも消えて無くならないのは 時が地団駄を踏み拒むから ぽつり… ぽつり… 霞む現 声を喰らう春雷 透明色の夜に彩の帷を 降ろしましょう 「痛み」か…? 「悼み」か…? 嗚呼…我が為に悔いて泣き散らす 追憶は苦い 熟れて腐れる程に 目の前で舌を出し嗤う 見せ掛けの幸に頭を垂れた 俯いた先に散らばったそれは かつては「愛」と呼んだ何か 透明色の夜を貫く心の臓の叫び 「唄う」か…? 「うたう」か…? 嗚呼…誰が為に奏で掻き鳴らす? 追憶は甘い 熟れて爛れる程に 雷鳴はもうすぐそこまで…