視界の外側に在る 理解の及ばないもの 擬態に染まってしまったこの手では 一向に掴めないものを望む 視界の外側に在る 理解の及ばないもの 死骸にさえ注がれるはずの それに触れられないまま 虚栄と虚言で塗り固めた 洗っても落とせない凹凸 見透かされぬ様に塗り重ねた 原形を留めない醜悪な色 出来の悪い油絵みたいだ あれほど待ち侘びていた眩い光に 照らされるのが怖くなってしまう 白日に晒されるこの身をただ嫌って 夜の淵を選び取った 濁りきったこの目に映る 世界の美しさ 似つかわしくない己を恥じてしまう 一人きりでこのまま 誰の目にも映らぬ日々を 甘んじて受け入れる為に 君のその手をそっと離した あの日見た光を 照らされたその瞳を 美しいと思えた 美しいと思ってしまった あの日見た光が 未だこの身を呪うの 遠ざかる光を 美しいと思ってしまった