君の一口でそのドーナツの穴は 穴じゃなくなる そう 君のその一口で ふとした時に浮かぶ 少し いやらしく虚しい映像 ああ ほらもう朝が来る 外は晴れでも雨でもない 何とも言えない天気で 外に出るのもここにいるのも面倒だ 用済みのメトロノームみたいに カチカチカチカチカチカチカチカチ 鳴きながら明日の朝食を待つ 三歳児でも解けるパズルに 頭を抱えながら 君は言う「どうすればいいの」 殺風景な部屋で 毎日毎日毎日毎日毎日 鳴きながら同じことを繰り返す どうして言葉はこんなにも 世界を変えてしまうんだろう どうして言葉はこんなにも 無力なんだろう 考えても無駄だから今日も ただ鳴きながら 明日の朝食を待つ