ふと見上げたオレンジの街 黒く紛れ歩く帰路 影の間切れ逆走する思い出は 5,6人と自転車の影 着崩したシャツ、制服 「どこを冒険しようか」と話してさ もうあの陽には、戻れなくて それでも今 忘れた物取りに 浸らせて 夕暮れ 果て無き空の朱色 延びてく地面の影 僕らは遊暮れそこにいた 帰りの鐘が鳴れば 笑って掻き消し、また ペダルを漕いで行く 気鬱に迎える朝 昼間の煩いさえ 溶かした夕暮れそこにいた 帰りの鐘が鳴れば 上辺を掻き消し、ほら あの頃のように ふと見下ろすオレンジの路 何かがあるわけもなく ただこれがいつも通りで それだけだ 5,6人と自転車の影 目につくのは過ぎ去った 自分のカゲ重ねる誰かだけでさ いつからだろう いつからだろう いつまでだろう いつまでだろう ほら、空く無き空の朱色 飽く無き自由の種 僕等は憂暮れそこにいた 思い出す友の声 空気、景色、感覚 夕暮れの匂いと 開く無き心の中 明く無き自問自答 溶かした夕暮れそこにいた 気づいた最初からさ 何もなかったんだよ ただ『ゆうぐれ』だった 74号棟の真ん前で 集まって、未完成のトンネルへ フジマチをヤギサワへ 果て無き空の朱色 延びてく地面の影 僕等は『ゆうぐれ』そこにいた 帰りの鐘が鳴れば 笑って掻き消し、また ペダルを漕いでいく 気鬱に迎える朝 昼間の煩いさえ 溶かした『ゆうぐれ』そこにいた 気づいた最初からさ 自由な夜に向かう ただ『ゆうぐれ』だった