開闢の刻が来た 空を割く光芒の印 御阿礼 黄昏に 魔女と神の理の下 集えよ 五つの魂達よ 静寂に響かせよ 絶望の果て願う詩を 御阿礼 天明に 魔女と神の輪廻を今 謳え 玲瓏に 相応しき旋律奏でよ 「神の選定が始まる。 五人の魔女は己の願いを反芻する。 新たな神に相応しい存在は、 一体誰なのか。 その願いに崇高さは必要ない。 最も神の興味を引くこと、 ただそれだけ――」 「ついにこの時が来た……! ああ、 身に余る幸せに身体が 震えてしまうわ」 「全てを射殺すような目をして 幸福を口にする。 そういうの、嫌いじゃない」 「大好きだった神様、 大嫌いな神様。 今すぐあなたを殺して差し 上げたいわ」 「こんなものに、 セカイの全てが 委ねられているなんて。 不条理にも程がある」 永き時代を護りて 擦り切れた御霊を甦らせる者よ 至高の存在を冠するに値する願いを 聴かせよ 蒼白の魔女が願うは 世界を巻き戻す魔法 秒針をゼロへと導け 深紅の魔女には福音は要らない 望むのは 善意と悪意を嬲り尽くす混沌だけ 真白の魔女の願い 其れは停止した世界 腕の中 久遠に輝き続ける美麗を愛でよ 紫翠の魔女が焦がれた片割れには 触れられない 影を屠るこの身は 黒紫の焔纏いて 全てを焦がし灼きつけて 自我と世界の破壊を――虚無を 求める 『残るは最後の魔女だけ』 舞台から袖を見やる 彼女の本音は変わらずとも 凍玻璃にも似た瞳で 星の記憶に問い掛ける 「セクサリス。 あなたの願いに 変わりはないのね?」 「ええ。寸分も違わない」 「良かった。 ――わたしにも、迷いはない」 希望と絶望が共に墜ちるなら 星の声を聴き届けよう 『この世界に未来を与えたい』 灰金の魔女として願おう 希望と絶望が混ざりゆく 未来の"真意"をひた隠して アナスタシアの導きと セクサリスの願い そして、 フランチェスカの祈りの果て…… Finaleの幕があがる 全ては至上神の手の上 今、正に賽は投げられた さあ、誰が選ばれる――?