点が揺らいでいるのは レンズのせいだけじゃない 滲む焦点から外れて 視界の右端 駆抜けたは流星 360度の嘘みたいな夜景 散りばめたキャンバスに タバコの煙が描くライン 滑らかで流されていく 夜が街に飲み込まれて 誰かが呼んだ二人称に 都合良く重ねたら 本当の君すら見失う気がした ピントの合わない僕らの光が 次にあのスピカの横を流れたなら そっと想い願い祈り続けるんだ 君と僕だけが全ての世界で 誰も知らない秘密を握り締めた 君を連れて夜を逃げよう 遠い記憶に追いやられた今も 褪せず焼き付いて 視界だけがあの場所へ 本当の君を見つけられる気がした 何にも知らない僕らの世界は 簡単にひび割れ壊されたけど もう一度描き作り 新しく望んだ 君と僕だけの全ての世界で 誰も知らない時間を通り過ぎた 君と二人明日を奪おう ピントの合わない僕らの光が 次にあのスピカの横を流れたなら 君を連れて夜を逃げよう