二人してゼロにして 吸い付いた指先が とろみ合い混ざり合い 離れるのをやめた 暗がりに液晶は 煌々と蠢いて 舌先で逆光の アウトラインをなぞる 繰り返し繰り返し 繰り返す瞬きに 酔いしれた甘やかな 二人溢れ落ちる 戻らない 戻れない 依存した関係と 諦めた呼び方も 酷く簡単に捨てる そう 簡単に簡単に簡単に去って 冷淡に冷淡に冷淡になって 狂乱に狂乱に狂乱に舞って 大胆になれる 妖艶に香る そう 簡単に簡単に簡単に去って 冷淡に冷淡に冷淡になって 狂乱に狂乱に狂乱に舞って 大胆になれる 何回だって絶対 嫌ったって 拒んだって 優しい顔をした 「冗談だ」って言い張って その手を離した 睨んだって はつったって 優しい顔をした 「共謀だ」って言い切って この手を掴んだ 「冗談だ」って言い切って 嗚呼 滑稽になり下がった 何度 呼んだって 叫んだって 簡単に 冷淡に 狂乱にサヨナラ