似たような殻を持つ 水際の僕らなら 互いの指を絡め 流されていけるかな くすんで汚れていく 岩肌に目をやれば 苔の生えた惰性も真実と呼べるかな 思いは泳げない 水槽に浮かぶ脳より早く 思考できるだろうか ここを楽園と呼ぶには 少し寒すぎて空笑いしか出ないね 真っ青なリンゴの雨を降らせて 新しい大地となってしまうくらい ねぇ 僕ら 恥ずかしいくらい求めて 砕けた果実の種、香った さめざめと泣く空に無神経に舞う 綿は 地上と結びついて 風景を変えていく 生まれた時から僕らは 行先不明の孤児 受け入れられない心を 持て余す数合わせだ それでも何を求める 自分は何を信じる 選び取れるものだけで僕を作る そう丸ごと 散ってしまった星を 偲べないまま 僕はまた大事な物を落とすだろう ねぇそれも恥ずかしいくらい卑屈な 歌でしかないこの虚しさよ 骨になっていけよ昏い寂しさも つまらない スノッブになってしまわぬよう ねぇ 僕ら 恥ずかしいくらい求めよう 波打つ心の声辿った