Track by梓川
ふわふわ落ちてゆく 明るい庭にはそっと歌声を 一つだけ零して 「風と遊ぶみたいだ」と笑おう 「太陽の匂いはどんな匂い」 困り顔のきみ 物干しのシーツが 風に揺れている 長い睫毛の上 陽だまりが滑る 昨日の事の様 思い出している 同じ様な 天気の日 春は過ぎて 咲く 碧の 葉が紅くなって 落ちる 咎められない季節の 巡りから 落ちない様に ふわふわ 落ちてくる 桜の花びらそっと 便箋に 一つだけ落として 何度でもこの季節を祝おう