はにかんで「あのね」しか言えない 夕陽が沈みかけて夜になりそう やっとのことで言えた言葉に あなたが頷くから、 もう死んでもいい 可愛げのない女だからさ 意地張ってあなたを困らせてばかり 不器用なタイプだからさ つなぎとめる方法がわからなくて 遠ざかるあなたの背中を ただずっと見つめていた きっとあなたは私を忘れる 橙色の帰り道も 心臓の音を撫でるように 風が吹き始めて少し震えてた なんにも言えず黙り込んでも あなたが微笑むから、 もう死んでもいい 面白くないテレビの話 いつだってあなたを 飽きさせてばかり 察しの悪いタイプだからさ 離れてゆく理由がわからなくて 遠ざかるあなたの背中を ただずっと見つめていた きっとあなたは私を忘れる 橙色の帰り道も あの日の帰り道も