光が見えなくなって、 言い聞かせる、 オーライ、眠い目を擦った。 何にもなれないままで進む。 進む。 満員電車の片隅で抱き抱えた バックパックと仄暗い空。 誰だか知らない、 知ることもないけど 押し潰すんなら中身くらい愛せよ。 あらゆる倫理は優しさを無視して 僕ら運び出す、何が楽園だ。 這いずる意識が踊りだした。 春夜に戦ぐ風さえも。 光が見えなくなって 言い聞かせる、まだ僕は大丈夫。 張り詰めた糸を渡るまともさを 讃えるなら、抱きしめて下さい。 喪服姿の壮年が立ち尽くした、 ペットショップ前、30秒。 代わりなどないよ、 頭でなら解ることばかりだ。 平等、平等とシロップを垂らされて 手放した幼さ、 3月、陽気なゴミ屋敷にて。 とうとう、 うん十万の板っきれがないままじゃ 楽園は夢も許さない。 壊れたまんまの君の瞳に 似合う言葉なんて 解らないんだ、ずっと。 棚引く閃光に生きて下さい。 歌え!踊れ!君を騙せ! 光が見えなくたって息は続く。 どうだ!僕は大丈夫! 誰かが手放す明日を かき集めて抱きしめた、 安っぽい希望を。 ぱらいそよ、僕はゆく。 何もかも御為倒かしさ。 ぱらいそよ、馬鹿が見る! ふざけきって、お前を置いてゆく。 忘れてよ、何もかも。 それでも、僕らの楽園に朝が来る。