四畳半の窓 差し込む光は 夕方の忘れ物 手を繋いで帰る 影法師 悲しいことや 嬉しい思い出 あの頃は気づけない 時計の針を止めて回すひとり旅 刹那見える 名前も忘れて 消えた日々 いつかの夏の跡形を 巡り廻る 誰かの声がして 線で繋ぐ 煌めきも つかみとれない 秘密蜃気楼 町のハズレの 小さな空き地に 置いてきた感情と 灯りに包まれて踊ろう 果てない空の青 止まない蝉時雨 背を向けてさよならを 告げたよ 微かになでる秋風 何年先も今もなお 続いていく 時計は動き出す 線で繋ぐ 煌めきも 辿り着けない 夢幻の浅瀬