ひとつ 街路樹の葉がまたこぼれ落ちて 白いため息が ゆらゆら 乾いた空舞う 心の奥底のほう表すかのよう 今の暮らしで手に入れた 小さな灯は 暗いこの部屋でも 僕を静かに照らす 消えてしまわぬように 消してしまわぬように 君に出会い 僕はいつも 与えられるものさえないけど そんな日々をうなずいてくれる 君に言う 幸せだと いつか こんな寒い夜に 君と二人 頬に手をあて 足あと付けて歩いた坂道 あの日から どれ程もう月日は巡っただろうか 君と出会い 過ごす日々には 話題ひとつない日もあるけど そんな夜も 受話器の向こうで君は言う 幸せだと 僕は今も 息切らして 声を枯らし走り続けている そんな日々をうなずいてくれる 君に言う ありがとう やがて二人 シワも増えて 記憶辿る時が来ても きっと変わらずに 僕はこう言うよ 君がいて 幸せだと