失うことすら失った場所で 何をできるのだろう 全部壊れて つくり直した またひとりだ 定められた筋書きのなかで 救えると思っていたのは レリーフの扉 そのさきの面影 悲しく笑った 始まって終わった 間違ってしまった 許されること 水芭蕉のようだね 明日にはまた いつもの朝焼け 失うことすら失った場所で 何をできるのだろう いくつかの夏と 繋いでいたその手を はなして 始まって終わった 間違っていないさ 過ぎてゆくほど 遠くなる青い影 明日にはまた いつもの朝焼け 受け容れること 繰り返す虚構の果て 僕たちはまた そのさきで笑えるよ