北へ南へ 親不孝通り歩く 指先には マルボロの香り ゆきずりの愛を探して 街を彷徨う 時計の針は 午前4時を指してる そろそろ引き際か ネオンの灯りも滲む 股間に熱くたぎるものを 持て余して 小銭を握りしめ 中洲へとひた走る ビル前には 汚ねえおっさんの行列 「先着10名様 30分3000円ポッキリ」 看板の 殴り書きの文字が愛しい Yeah 最後尾の人に 何時に来たかと尋ねたら 当然のように答えたのさ 「3時だよ?」 日が昇り一人ずつ 整理券を渡されて 雑居ビルの奥へ 吸い込まれていく ギリギリ10人目に 滑り込んだはいいが 誰を選ぶか それが勝負の分かれ目 目の前に並べられたカードは 4枚だけ はじめに「ゆかり」次に「さゆり」 そして「まみ」と「かな」 どの娘もなんとなく かわいらしく見えるけれど 加工アプリの ボカシフィルタが強烈 散々悩んだ挙句 なんとなく「ゆかり」を指名 鳴り響く 部屋をノックする乾いた音 Oh 期待と 股間を膨らませてドアを開けると そこには 妖怪が立っていたのでした 「先着10名様 30分3000円ポッキリ」 看板の 殴り書きの文字が愛しい Yeah 去り際 タバコに火を付けて心落ち着かす 静かに一人つぶやくのさ 「次こそは」 朝の光が眩しくて 優しかった