K:どうぞ。 N:Kがドアを開けると、 そこには妖艶な遊女 ぴんぴんがひとり立っていた。 Kの額から汗が一滴ぽとりと 落ちた。 P:はじめまして、ぴんぴんです。 今日はよろしくお願いします。 K:よ、よろしくお願いします。 P:あの、 うちは最先端のデジタルAIヘソ 性感マッサージ 通称「ベベダイーム」 専門店ですけど、 お間違いないですか? K:あ、は。はい! 間違いありません。 さっき待合室でCM見ました。 P:はい。 K:(なんて美人なんだ。 やっぱり生身の人間はレベルが 違うなぁ。 いかにも エロそうな…いやらしい ヘソをしてそうだ) P:お兄さん。なんて呼んだらいい? K:ケイで。 P:ケイさん。 あんまりこういうところで見かける 感じじゃないですよね。 真面目そうっていうか。 今日は出張とかですか? K:いや、たまには息抜きで。 P:そうなの。どうして? K:なんだか最近、 毎日これでいいのかなって 思うことが多くって。 P:ふーん。そうなんだ。 K:5年前に今のパートナー型 アンドロイドの奥さんと 結婚したんだけど、 なんだかマンネリっていうのかな。 マカロニチーズひとつ好きな 味付けにもできなくて。 「あなたの健康のために塩分は 控えめに」って。 もちろん夜の生活も 規則正しいっていうか。 ワンパターンていうか。 だからたまには人間の女の子と 遊びたいなって。 P:そっかぁ。 じゃ今日はたくさん 楽しませてあげる。 K:ありがとう。 (ぴんぴんちゃん可愛くて 最高だなぁ。 早く彼女のヘソをかき 回したい……) P:服、脱がせていい?自分で脱ぐ? おヘソにクリーム 塗っていきますね。 K:ひぃ冷たい! あ、ご。ごめん。ごめんなさい。 P:大丈夫。 もしかして、こういうお店初めて? K:い、いや。二回目で。 (本当はもちろん初めてだけど) P:ふふふふ。 K:なんで笑うの? P:男のひとってね。 初めてでも百回来てても 二回目ですって言うの。 だから分かるようになっちゃって。 百回来てる人なのか、 初めてなのかが、その言い方で。 K:ひ、百回来てますから! P:そう。 じゃあ百一回目ってことで。 P:最初は微弱な「ベベダイーム」 から流していきますね。 痛かったり、 かゆかったりしたら言ってね。 K:んん…… P:ふふ。 どこをどうされるのが 好きとかある? K:僕は実はヘソに目がないんだ。 ぴんぴんちゃんのも 触らせてほしいな。 P:あ、ちょっと待って。 K:待てないよ。 P:だめ。 K:おヘソ触らせて。 P:だめったら。 K:あれ。。なんか落ちた。 これは…… 人工の伊達おヘソか? P:だめ! K:ええええ、まさか。。 ぴんぴんちゃんのお腹、 つるつるじゃないか! ヘソの穴がない! まさかぴんぴんちゃん、 アンドロイドだったのか? P:見たわね。 この秘密を知ってしまった人間は もうここから 帰すことはできないわ!