ゼロとゼロを結んだ線の上B ― 僕たちは、何も持たないまま手をつないだ ―

歌詞

名前もない 地図もない 居場所も、未来も 見えないまま だけど君と 指先で ゼロとゼロを結んだ夜だった 価値もない 勲章もない ただの子どもみたいな心で ひとつも約束できなかったけど それでも、君を信じたかった 誰にも見えない線だった すぐに切れるかもしれなかった でも確かに この手のなかで 君はあたたかかった ゼロとゼロを結んだ線の上 何もない僕らが歩き出す 間違いだらけでも すべてを笑えるように 答えなんていらなかった 正解より君が欲しかった たとえ世界がゼロに戻っても 君となら また始められる 比べるものも 守るものも ひとつもなかったから 誰かの言葉より 君のまばたきが大事だった 夢を語る勇気もない でも隠し事もなかった ゼロとゼロを重ねた夜に 初めて「ここにいる」と言えた 未来を描く手帳もない 予定表も保証書もない でも、この指先だけが すべてを繋いでいた ゼロとゼロを結んだ線の上 小さな声で君を呼ぶ 壊れることを恐れるより 壊れても君を信じたい 地平線の向こうなんて 誰も見たことないんだろ? なら、今ここで ふたりだけの地図を描こう 最初から完璧だったら きっと出会えなかった 何もなかったから 君を、見つけられたんだ ゼロとゼロを結んだ線の上 はじめて知った、孤独じゃない痛み 不確かな世界でも 君の名前だけ、確かだった すべてを失ってもいい 君と歩く この線だけあれば ゼロとゼロが いま、ひとつになる ゼロとゼロを結んだ線の上で 僕らは今日も、 夢を持たずに夢を見てる