星の裏側に しまった言葉が 夜のすきまから 滲んでゆく 誰も知らない 記憶の奥で ほどけるように ゆっくり消えた 君の声が 遠ざかるたび 胸の奥で ひとつ光る 触れたら消えてしまうなら このまま何も言わないで ほどけて ほどけて すべてが消えていくのに それでも それでも 星はまだ残るから 君の名前をそっとなぞるように 夜をたどる 光になれたら ガラスの波間に うつる月が 今夜もひとり 何かを探してる 手を伸ばしても 届かないなら 私はそっと 名前を捨てる 夜の果てで ほどかれていく 記憶だけが 静かに光る 触れたら消えてしまうなら このまま何も言わないで ほどけて ほどけて すべてが消えていくのに それでも それでも 星はまだ残るから 君の名前をそっとなぞるように 夜をたどる 光になれたら 言葉にならないままの言葉が 今も夜の空に ただ浮かんでる ねぇ ほどいてもいい? 君の名前を そっと空に返してもいい? ほどけて ほどけて すべてが消えていくのなら この声だけでも どうか届いてほしい 名前を呼ぶことさえ 許されないのなら 私はせめて 夜に溶けるよ
