夜のすきまに こぼれた言葉は 朝が来るまで ここに置いておくよ 触れたらきっと 崩れてしまうから 静かに揺れてる 眠らない窓 君の声だけが 遠ざかっていく なのに足跡は まだここにある 心のドアは もう閉めたはずなのに それでも鍵は まだ握ったまま 夜の果てに ひとりでたたずんで まだ ここにいるの?って 風が頬をなでる もしも願いが 叶うなら 「最後にもう一度」って きっと言ってしまう ねぇ さよならを まだ抱きしめたい 君の影が 消えてしまう前に 名前を呼べば 壊れてしまうのに どうして どうして まだ手を伸ばしてしまうの 朝焼けのなかに ひとつだけ残った 君がつけた 傘のしずく 拭えば消えてしまうのに 触れられずに ただ見つめてた 季節だけが 何も知らないまま 変わっていくのが 少し憎かった きっと私は どこにもいけない 最後のドアを 開けるまでは ねぇ さよならを まだ抱きしめたい 胸の奥に 君が残るうちは 思い出だけで 生きていけるのなら こんなに こんなに 苦しくはならないのに もう 触れられないと わかっているのに 君の名前は まだこの胸で眠ってる どうして どうして 時はすべてを さらっていくの ねぇ さよならを まだ抱きしめたい 君の影が 消えてしまう前に 名前を呼べば 壊れてしまうのに どうして どうして まだ手を伸ばしてしまうの
