車窓から眺めた海は…… プラスティックの質感と似ていた。 いつもならここでお別れ、 いつもならここから一人で帰る。 でも今日は話が違う、 分かち合う時間と場所、 そんな…… 物語を、期待していた。 そんな…… 物語を/目まぐるしくて/ 背景を、指差していた。 朝、グラスに注いだミルクは…… プラスティックの質感と似ていた。 季節へと想いを馳せれば、 気がつけば、また一つ過ぎていた。 車窓から眺めた海は/ 朝、グラスに注いだミルクは/ 形を変えては固まるこの心は、 プラスティックの質感と似ていた。 手に入れては履き 違えるこの僕らの、 プラスティックは固まり、 消えない。