明日 引っ越ししてゆく からっぽになった部屋 懐かしい あなたの文字を 棚の奥に見つけた 背のびしていたあなたと 大人ぶってた私 あの日の あの約束に 返事も出せないまま 時は同じ速さで だけど別々に いつしか ふたりの針を 進めてしまった さよならも言えずに 終わった恋を どこへかかえてゆけばいいでしょう これから 楽しかった夏休み 覚えてるわあの海 最後の手紙はいつか 遠い日へと運んだ あのあと たった一度 街で見かけたの でも 声もかけられずに 人混み見送った さよならも言えずに なくした恋は どこへまぎれていったのでしょう あれから 時は同じ速さで そして知らぬまに いつしか 今日の私も 遠くへと連れさるの さよならも言えずに 終わった恋が 夕陽に 長い影をのばして にじんで ゆれてる